2007/04/30

4/30_2 ドーニの設備、母船の様子2

ドーニの設備
わたしが滞在していた1990年当時のドーニは、とてもシンプルな造りでした。
屋根と壁とベンチはあるものの、窓は素通しで、風や雨を避ける時は巻き上げ式のシートを下ろしてしのいでいました。

左の画像2点は、当時の面影を色濃く残しているドーニです。
なぜか、左舷側だけシートを下ろしています。




当時は帆を張った屋根のないドーニを見かけることもありましたが、
ダイビング用ドーニはさすがにヤンマー製の3気筒ディーゼル・エンジンを積んでいました。
起動するときは、まずクランクを回し、巻きつけておいたロープを勢いよく引いて手動でかけます。
シリンダーについている小さなレバーにタコ糸を結びつけ、それをエンジン・ルームから船尾の天井まで長く張って、それを引っ張ったり緩めたりしてスロットル代わりにしていました。

大きな木の舵は、足で器用に操作していました。
ドーニは操舵士と、助手の2人で操ります。
彼らは家財道具をベンチの頭上にある吊り戸棚に詰め込んで、船上で生活していました。
夜は床にじかに寝ていたようです。

マンティリに併走しているドーニ(ヴァサンタ号;画像右)はずっと近代的で、前方に操舵室があり、方向舵とスロットルはもちろん、セルモーターも計器も、さらにGPSまでついています。
エア用とナイトロックス用の2機のコンプレッサーを積んでいて、タンクに直接充填できる長いホースを何本も備えています。
工具もひととおり揃っていて、大抵の故障には対応できそうです。




左:GPS
中:Nitroxコンプレッサー
右:工具類






窓にはガラスがはまっていて、雨風を防いでくれます。

ベンチにはタンクを固定するベルトがついていて、揺れても倒れないようになっています。

サファリ中、ダイビング器材はドーニに置きっぱなしにしておきます。

BCとレギはタンクにつけっ放しでした。
それ以外の器材は、カゴに入れてベンチの足下に突っ込んでおきます。
船尾には大きなポリバケツに真水が張ってあり、脱いだウエットをリンスするのに使えます。
ウエットスーツをかけておくハンガーも造りつけのものがありました。

スタッフが本当にこまめに動いてくれて、マスクを洗うための水を洗面器に入れて回ってくれます。
BCを装着する時には、サッと来て手伝ってくれるし、エキジットでラダーを登る時もタンクを持って引っ張り上げてくれるので、本当にお気楽ダイビングです。

何より感心したのは、水洗トイレとシャワー。

5mmのウエットを着るときにシャワーが活躍しましたし、
母船がポイント近くに停泊するのでドーニに乗っている時間は短いとはいえ、
いつでもトイレに行けるのは助かりました。

ところで、モルディブのトイレには、脇に必ずシャワーのようなものがついています。
モル人は、トイレット・ペーパーを使う習慣がなく、水で洗い流しているというのは、本当でしょうか?


そして、他で味わったことのなかったサービスは、エキジット後、毎回洗いたてのバスタオルをひとり1枚づつ配ってくれること。

いままで、モルディブのいろいろなリゾートでドーニに乗りましたが、ヴァサンタ号の設備とホスピタリティはいちばん進んでいました。
ていうか、こんなことに感激するのも浦島太郎現象なんでしょうか?



母船の様子-2-
母船の後甲板とアッパーデッキの様子をここで紹介しておきましょう。

マンティリの後甲板はあまり広くありません。8畳ぐらいでしょうか?
ぶら下がっているバナナは、マーレを出航するとき吊るしたもので、最初は緑色ですが、下のほうから熟して黄色くなってくるので、おやつがわりに自由に食べていいことになっています。
皮は魚のエサになるので、海に捨ててもOKです。

船尾はステップになっていて、水面まで降りられるようになっています。

ギャレーの出入り口の前には、2層式洗濯機があり、ダイビング終了のたびに配られるバスタオルをここで洗っていました。

見てると、洗剤は使わず柔軟剤だけ入れて、2~3分回してすぐ脱水でした。
意外にアバウト。でも、洗剤は海を汚しますよね。
で、あとはアッパーデッキで干して、おしまい。
日差しが強いので、20分もすれば乾いてしまいます。
だから、毎回、ふんわりいい香りのタオルを出せるんですね。



アッパーデッキにはデッキチェアがあり、昼は日焼け、夜はビール片手に夕涼みができます。

右の画像ではためいているのが例のタオルです。

左の画像は、船尾側から船首の操舵室を見たところです。

母船のスタッフには部屋がないようで、夜は操舵室やアッパーデッキで適当に寝ていました。

つづく

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