2007/05/05

5/5_2 昼食、アリビーチ・ベイル、出立の準備、夕食、日本人ゲスト

昼食
ここ何回か食事時にテーブルにいなかったMujeyが、みんなと一緒に食事をしました。
スパゲティと炒めご飯というちょっと妙な取り合わせですが、それぞれ美味しいので、それはそれでOKです。

昼食は12:30からでしたが、食べ終わっても船は移動を始めません。動き始めたのは13:30になってからです。
次のポイントまでそう遠くないのでしょう。

メニュー
トマト、コールスロー、スパゲティ・ミートソース、野菜入りサフラン・ライス、えびのあんかけ風、バニラ・アイスクリーム

3本目(#21):アリビーチ・ベイル(南アリ環礁)
船はいったん東に進路を取り、ディグラシュ・カンドゥから外洋に出ました。
昨日と同じルートでリーフ沿いに南下していきます。
昨日と違うのは、誰もジンベエザメを探していないこと。
それこそゲップが出るほど見ることができたので、必死さが全然ありません。

1時間足らずの移動のあと、停泊したのはディッドゥ・フィノール(ホワイトサンズ)とメドゥフィノールの間のアウトリーフでした。

Mujeyから、ここでジンベエザメ・サーチをやる、昨日と同じ段取りでリーフ沿いにドリフトすると説明がありました。

地図を見ても、アリビーチという地名が見当たりません。ベイルはディベヒ語で外側という意味ですから、このあたりをアリビーチというのでしょう。

わたしたち2人にとってのラスト・ダイブです。
スクーバを装着してのジンベエザメ遭遇はあまり期待していないので、できれば魚影の濃いポイントの方がよかったな、と思ってしまいました。
昨日のうちに希望をリクエストしておけばよかった、とちょっと後悔。

とはいえ、長いリーフに沿いつつ、レッジがぎりぎり見えるぐらいまで離れて中層をのんびりドリフトするのも、浮遊感覚が存分に味わえてモルディブらしくていいものです。

途中、イトマキエイが2回私たちを追い越していきました。

<ログ>En:14:31、Ex:15:32、Max D.14.9m。透明度:15~18m、風向:南西、水温:30℃、カレント:穏、SW→NE











出立の準備
エキジットすると、Mujeyが
「器材はスタッフが洗って干しておくので、そのままにしておいていい」と言ってくれました。
母船のアッパー・デッキに干しておくから、明日の朝取り込んでパッキングして欲しいとのこと。

あとで覗いてみると、ドーニに据え付けてある大きなポリバケツに浸けるだけでなく、レギのセカンドステージやBCのインフレーターにホースの水をかけて、かなり丁寧に洗ってくれています。

16:00に母船に戻りおやつを食べ終わった頃に、Mujeyから航路が変更になって南マーレに戻ったことを改めて詫びられました。
便箋を1枚ずつ渡され、感じたことを何でもいいから書き込んで欲しいと言います。
顧客満足度をきちんと調査・管理している姿勢に好感を持ちました。

さらに、Tipと書いた封筒を渡されました。チップはスタッフ全員で平等に分けるとのこと。
1日$10が目安ですが、切りのいいところで2人分で$100を入れて、あとでMujeyに渡しました。
少なかったかな?

以降の予定を確認すると、ミニバーの精算は今夜中に、それ以降はキャッシュで払って欲しいということです。
明日の出立は8:30。米人達が1本目を潜っている間に朝食を済ませておくこと。
朝食前に荷物を部屋の前に出しておくこと。重い荷物は全てスタッフが運んでくれる。
器材は、出立までにパッキングを済ませておくこと。
サン・アイランドで飛行艇のチェック・インをする。リコンファームは済んでいる。
サン・アイランドまでMujeyが送り、わたしたちが出発するまで見届けてくれる。
フルレでガイドが待っているので、マーレのホテルまで送ってもらってくれ。
そのあとのスケジュールはそのガイドと打ち合わせて欲しい。
ということでした。

あとは荷物をまとめるだけなので、カメラコーナーに置きっぱなしだった充電器を片付け、階下のキャビンでスーツケースに荷物を積めたあと、ダイニングに戻ってソファで少し横になりました。

夕食
19:00、私たちにとっては最後のディナーですが、スペシャル・メニューというわけでもなく、会話もいつも通りのたわいもない雑談でした。
いつもと少し違ったのは、2本目のワインを空けたことぐらいでしょうか。
Mujeyは、この日も同席しませんでした。

デザートのマンゴーの画像を撮っていなかったことに食べ終わってから気づいたので、皮だけの姿です。












メニュー
カシューナッツ入り炒めごはん、カレー、白身魚のソテー、鶏もも肉のロースト・エスニック風味、にんじんのグラッセ、マンゴー、キャベツ、りんごとオレンジのフルーツサラダ、赤ワイン

サンセット・クイーンから日本人ゲストが訪問
デザートも食べ終え、ワインを空けておしゃべりしていた20:00頃、Mujeyが姿を現し、ゲストを連れてきたと日本人女性2人を招き入れました。
すぐ隣に停泊しているSunset Queen号に夕食を食べに行き、マンティリに遊びに来るよう誘ったようです。
若い女性の姿を久しぶりに見て、米人4人の顔も輝いています。
Mujeyが新しいワインを開け、2人にアイスクリームを振舞います。
1人が英語を喋るので、途端に賑やかになりました。

続いて、男性2人女性1人も加わり、今度は日本語での情報交換が盛んに交わされます。
サンセット・クイーンの乗客はほとんど日本人で、日本人ガイドもいてかなり賑やかなツアーだったようです。
5月1日から今日までのクルーズで、明日船でフルレまで戻るそうです。

南アリには今日来たようで、ジンベエザメは尾びれだけしか見られず、マンタにも出会い損ねたそうです。
3頭見たうえ、ジャックナイフで潜るところを見たと伝えたら、ものすごく羨ましがられました。

米人たちに申し訳ないと思いつつ日本語で盛り上がっていると、それを察したのか、Mujeyがワインをもう1本空け、マンティリのプロモーション用CDを見ようと言ってくれました。

ファイル形式が対応していないのか備え付けのDVDプレーヤーでは再生できなかったので、メガネのジョンがノートPCを持ってきて、それで鑑賞しました。さすがアキバ系・・・ってこればっかり。
見終わると、MujeyがCDをみんなに配り、次は是非マンティリを利用するようにと盛んに営業しています。

無料のミネラルウォーター、毎昼食後のアイスクリーム、夕食時のワイン、ダイブ後のタオルなどのサービスはやはりサンセットクイーンにはないそうで、価格が高い分サービスも充実しているようです。

22:00になったのでお開きにしようということになり、Mujeyが彼らをディンギーで送っていきました。
ラストナイトにふさわしい、Mujeyの心遣いでした。

彼らの何人かとは、その後Mixiでのやり取りを経て東京でオフ会もやり、
伊豆にも一緒に潜りに行くことになります。

ミニバーでの精算を済ませ、お土産にTシャツとポロシャツを購入しました。
Tシャツは1枚$12、ポロシャツは1枚$15でした。

缶ビールは1本3$でしたが、支払いは$84!
ビール以外にウィスキーやジンも飲んだとはいえ、1晩あたり1人2本強。
セーブしてはいたのですが、Alcohol Specialistの面目躍如です。

ちょっと飲み足りなかったので、部屋に戻ってビールを1本ずつ開けてしまいました。

5/6につづく

5/5_1 英人が下船、クダラ・ティラ、朝食、クディマ・レック

起床、英人が早朝に下船
5:00に目が覚め、船尾のデッキに出てみると、床や手すりが濡れています。
昨夜はやはり雨が降ったようでした。
間もなく、旅支度を整えて英人がダイニングに上がってきました。
曇りがちの空が朝焼けで染まり始めた5:30、英人とMujeyがドーニに移り、別れの挨拶を交わします。
たった3日間だったし、名前も覚えられなかったけど、やっぱり別れというのはさみしいものです。
特に、船だと姿が見えなくなるまでの時間が長いので、余計拍車がかかります。
私たちも明日はこの船とお別れなんだ、今日がダイビング最終日だ、とちょっと感傷に浸ります。

と思ったら、ドーニが堤防にさえぎられて見えなくなった途端にみんなダイニングに戻って
普段どおりの会話が始まりました。

この日のおめざは、またコーンフレークでした。

6:15。ドーニの帰りを待たず、母船は移動を始めます。
どこで潜るか聞かされていないし、太陽も隠れているので、
どちらの方向に進んでいるのかは島を見て判断するしかありません。
どうやら、リーフづたいに北東方向に向かっているようです。

ドーニを見送る頃から降り始めた雨がやみ、西の空に二重の虹がでました。

7:20、母船はクダラに到着し、風下側のリーフに碇を下ろします。
30分後、ホリデイ・アイランドで英人を下ろしたドーニに乗ってMujeyが戻り、ブリーフィングが始まりました。

1本目(#19):クダラ・ティラ(南アリ環礁)
クダラは、1991年にオープンしたリゾート島の名前です。
この島からほぼ1km南東にある、ティラクダラ・ティラです。

-40m超の海底から-14mまでそそり立つ、やや細長い形をした根です。
リーフ・トップの幅は約80mあり、西側に2つの独立したピーク(小さな根)があります。
北側はえぐれたようになっていて、東側から南側にかけての-20mには、長いケーブがあります。














北西側の深場のスロープには、ムチヤギやウミウチワが群生していて
グレイリーフ・シャークやホワイトチップ・シャークがいます。

ケーブの中はソフト・コーラルが豊富で、魚影も濃く、モルディブでポピュラーな魚たちがほとんど揃っている印象です。
南側のスロープには黒サンゴが群生しており、リーフ・トップもサンゴで覆われていて、ヨスジフエダイ他リーフ・フィッシュが群れています。
リーフのほぼ中央の窪みには、体長1.5mほどのレオーパード・モーレイイールがいます。
このウツボが人懐っこくて、フォトジェニックです。
とにかく見所満載で、南アリで1、2を争う好ポイントです。











ただ、南東に2kmほど行ったところにディグラシュ・カンドゥと呼ばれる広いチャネルがあるので、
常に流れがあり、ドリフトしながらピンポイントで-14mにたどり着くスキルが必要です。

ティラに着いてしまえば、カレントの影になる場所を縫うように移動するので
流れはあまり感じませんが、リーフのトップでは強い流れにさらされます。

昨年11月に潜ったときよりも流れが強く、魚影も濃かったように感じました。

<ログ>En:8:15、Ex:9:04、Max D.25.2m。透明度:15m、風向:南西(強)、水温:29℃、カレント:中、W→E


朝食、移動
少し遅めの9:20から朝食が始まりました。
デザートに出てきたメロンがものすごくジューシーで、ちょっと贅沢な気分を味わえました。

メニュー
アップルジュース、フレンチ・トースト、トースト、オムレツ、チキンソーセージ、メロン、洋梨の缶詰

次のブリーフィングは11:00から、とホワイト・ボードには書いてあります。
曇り空で日焼けもできないので、ダイニングのソファで読書してると、10:00に母船が動き始めました。

クダラから4km北西にあるマチャフシ・アイランド・リゾートに着くと、島の北東に停泊します。

2本目(#20)クディマ・レック:(南アリ環礁)
1999年にマチャフシサブ・アクア・スポルトレイゼンが政府の許可を得て、日本の貨物船(1968年建造、全長58m)を島の南側のリーフに沈めました。(okoさんから画像と情報を提供していただきました。ありがとうございました。)
クディはディベヒ語で「小さい」、マアは「過ぎる」という意味があるようです。





ゆるやかに傾斜している海底の-28mに船底があり、スクリューは-32mほどにあります。
わずかに左舷側に傾いていますが、水平に近い形で沈んでいて、船首からはアンカー・チェーンが伸びています。
甲板は船主側で-20m、船尾側で-24mで、船尾寄りにあるブリッジは-16m前後になります。
マストが2本延びていて、先端は-12mです。

海底にはホワイトチップ・シャーク、アオヤガラやアカククリの群れがいます。沈船の周囲の中層にはマダラタルミやギンガメアジが群れています。

*上のポイント・マップの方位が南北逆になっていました。

沈船の沖側でエントリーして、リーフに向かって潜降していくと、
まず、ぼんやり左舷が浮かび上がり、続いて船の向こう側にリーフの斜面が見えてきます。

いったん船底近くまで潜降し、ゆっくり船尾方向へ移動していきました。
傾いた船底の奥に、2mを越えるおおきなホワイトチップ・シャークが2匹、ゆったりと泳ぎ回っています。
船尾側ではアカククリが大きな群れを作っていました。





このあたりで、グループは完全にばらけてしまいました。
それぞれ、自分が狙った被写体をじっくり時間をかけておさえています。
無減圧限界を気にしながらリーフ側(右舷側)にまわり、徐々に深度を浅めにとりながら船首側に進んで行きます。
船尾から船首に向けて穏やかなカレントがあり、船首に向かうときは流れに乗っていけるのでとても楽です。



アンカーロープに沿って甲板に上がり、船尾方向へ移動していくと、アジの仲間の一団が通り過ぎていきました。
甲板上にはそれほど魚は群れていません。サンゴやソフト・コーラルも、まだあまりついていません。
















ブリッジの中は小魚がびっしり群れていて、ライトを向けると銀色に光ります。
潜降開始後(以下同)30分を過ぎ、-20mでも無減圧限界まで7分を切ったので、マストについているマクロ系を探しながらゆっくり浮上していくと、他のメンバーも徐々に集まってきます。

打ち合わせたわけでもないのに、38分頃には全員がマストのてっぺんに集合したので、Mujeyの合図に合わせてカレントに乗りながら水面を目指しました。

のんびり自由にバディ・ダイビングが楽しめた、いい1本でした。

<ログ>En:11:28、Ex:12:11、Max D.30.0m。透明度:18m、風向:南西、水温:29℃、カレント:穏、E→W

つづく